私が、今現在幼稚園に導入している“つみき”と出会ったのは、 知り合いの幼稚園に遊びに行ったときでした。衣装ケースの中のつみきをのぞいて、 「何これ?」「どう使うの?」と、聞いたのが始まりで、温泉に行ったら宿の売店に 売っている“つみき”の、パズルをほしがる子どものように、そして、 たぶんゲームのテトリスみたい・・・ぐらいにしか思っていませんでした。
ただ“つみき”等の教材は、きらいではなかったので「どこで売ってるの?」などと 聞いていました。
今思えば、“つみき”という単純なものでありながら、とてもよく考えられており、 大企業へのノウハウの流出防止の為、簡単に導入させてくれないシステムだとうかがったのは後のことでした。
もともと私もつみきというものに興味が有りました。幼稚園にも、木のおもちゃを、 多く取り入れておりますが、大半はドイツや北欧の物が多いのです。前のメッセージにも 書いていたのですが、妹尾先生が「園長先生すごい」と言うから「体重かい?」と聞いたら、 ドイツに研修に行ったら、むこうの幼稚園のおもちゃのほとんどが、うちの幼稚園にあるというのです。 「うちのまねをしたな!!」と冗談を言っていたのですが、 このように以前からつみきのような教材に常に興味を持っていたのです。 フレーベルの恩物というつみきがあります。幼児教育を学んだ事の有る人は、 知っていると思いますが、つみきを用いて具体的にどの様な指導が有るのか、 ただ与えるだけでなく、こちらからの働きかけにはどの様な手法があるのかということに 関心があったことも、このつみきの導入に至った経過なのです。 そして、当初つみき指導の技術を学ぼうと始めたのですが、どうやらこれはつみきを使っての 子どもとのかかわり方、こどもの発達の見方、つきつめれば児童心理学に近いものだと思いました。
ある一定以上では甘やかさない、指示しすぎない、集中させる、という部分において 指導のスキル(技術)というより教育的な思想を思わされます。 その昔、年長児にカラスゲームというボードゲームをさせてみました、私は、幼稚園児には 早いのではないか、テーブルで4人でゲームをするのは無理ではないかと思っていましたが、 子どもたちはきちんとルールを守ってゲームをしていたのです。つみきでも30分も持続しない と思っていた子が、黙々と集中している姿を見ていると、子どものすごさを再認識し、 子どもは出来ないと初めから思ってはいけないなと反省させられたのです。
今、子どもの学力低下、算数能力の低下が問題になり、「小1プロブレム」や 「学級崩壊」と言う言葉を耳にするようになって長くなります。この時期の早期教育では ない初期教育の正しいあり方が求められてきたのかもしれません。つみきを導入して 再確認したことは、ペーパーワークではない具体物の操作教材を用いて、子どもの主体的な 活動を通して意欲や積極性を引き出し、「考える力」「集中力」「人の話を聞く力」を 育てることができる事でした。
「生きる力を育む」という目標にも上記の力を身に付けることにより達成出来るものと考えております。
つみきの操作上手にすることが目的ではなく、その活動を通して、「図形センス」「数的センス」 「立体感覚」を育て、勘や感性を磨きたいと考えています。そうすることが、 最終的な目標である「生きる力」を育む一助になると思うのです。

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